2020/11/06

猫が人間に可愛がられる秘密
飼い主さんの想いを汲み取ってくれ、忠実な態度を見せてくれる犬は古くから人間と良好な関係を築き上げてきた動物。
対して、猫は自由奔放な行動をしながらも、なぜか人に許され、愛されてきた不思議な動物です。
なぜ猫は自由に生きていても、人間からかわいがられるのか。その理由は猫の「気ままな性格」に隠されています。
気ままだから人間も素でいられる
同じ空間にいても必要以上に干渉してこない。猫にはそんなマイペースさがあります。
飼い主さんに媚びず、自分が甘えたい時だけ傍に寄り添う。その自由で気ままな姿勢を見せられると、私たちもつい「自分のしたいことをすればいいんだ」と思え、ほどよい距離感で絆を育むことができてしまうもの。
世の飼い主は猫が気ままな態度を見せてくれるからこそ、素でいられるようになり、自分のペースで信頼関係をゆっくりと築き上げていけるのです。
人間相手でも、“心地よい放置が許される関係”は気が楽になるもの。
それを自然にやってのけられるところが猫の凄さであり、人を虜にする理由なのかもしれません。
予測不能の行動にドキドキさせられる
猫は自分の気持ちに正直に生きている動物。気が向かないことには、絶対手を出しません。
そんな気ままさを持っているからこそ、「次はどんな行動を見せてくれるのだろう」とワクワクさせられ、飼い主さんは愛猫の一挙一動に引きつけられてしまうのです。
かわいい顔を見せてくれたかと思いきや急にコミカルなポーズを披露したり、突然あらぶったりと、猫が見せてくれる気ままさは無限。そのひとつひとつに、私たちは笑顔と活力を貰います。
気ままなのに義理堅いギャップに落ちる!
猫は犬ほど飼い主さんに対して忠実ではない。
――世の中には、そう思っている人もまだまだ多いかもしれません。
しかし、猫は気ままでマイペースな行動からは想像できないほど義理堅い動物でもあるのです。
例えば、体調が悪いときは傍で看病をするかのようにそっと寄り添ったり、泣いている時は慰めているかのように涙を舐めてくれたりすることも。さらに、一度心を許した相手のことを何年も覚えていたり飼い主さんの行動をよくチェックしていたりと、人間臭い一面も持っています。
気のなさそうな素振りを見せながらも実はしっかりと飼い主さんのぬくもりや優しさを覚えていて、ここぞという時にお返しをしてくれる温かさが猫にはあるのです。
猫ブームとはいえど、まだまだ猫はその気ままさから「懐かない」「しつけられない」と誤解されることも少なくありません。しかし、愛情を持って接すればちゃんと心を通わせられ、強い信頼関係が築けます。
猫と共に暮らすには人間側が妥協し、擦り合わせていかなければいけないこともたくさんあるでしょう。
しかし、それ以上に多くの幸福感を与えてくれるのが猫の凄いところ。気ままな猫に翻弄される“下僕ライフ”は予想以上に楽しいものです。